「八方塞がり」人生の「崖っぷち」からの生還
50歳までは、「八方塞がり」と頭を抱えて、もがき苦しむことが多かった筆者。どんどん闇は深くなっていきました。その「崖っぷち」からどう生還したかをお話しします。
🍎30代から「心配性」に陥りました。
子育て、家事、仕事、NPO活動、地域の役員、PTA、農業の手伝い・・・・
全てが八方塞がりな気がしていました。忙しい時に仕事でトラブルが起き、必死にカバーしていたら、子どもが熱を出して保育園から電話。
PTAの役員をしたり、地域のイベントも。さらに、当時は英会話教室やNGOの運営に日々翻弄されます。若いからなのか、人に責められたり怒られたり、注意されたりもしました。
自分に自信がないためか、自分を責めて落ち込みました。いま、思い出しただけでも、胃腸が痛くなります。
そのうちに朝早く3時に目が覚め、心配事ばかりが頭にうかび眠れなくなりました。
🍎40代中盤になると「八方塞がり」ぶりは、悪化の一途を辿ります。
義父の入院と対応・葬式、夫の借金や仕事関係者からの苦情処理、義母の介護や病院や施設への支払い、ゴミの山と化した義父母の荷物の片付け、子どもたちの進学や学費の調達、NGOの運営、仕事の掛け持ちや締め切りの嵐etc.
最後には、夫家族の借金による口座凍結や競売、義母の死、不登校で子の担任とのトラブルなどなど、地獄を見ました。
やらなきゃならないこと、考えただけで胸が締め付けられることが多すぎて、何も手が付かない。目の前の書類さえも整理できず、家庭ゴミも片付けられませんでした。
そうなると、自己肯定感は下がる一方でした。躁鬱傾向を繰り返すようになり、「八方塞がり」「四面楚歌」の意識から抜け出せず、目の前の課題から逃げるためにアルコールにも走りました。
1ヶ月続けて毎日、下痢と腹痛、頭痛というのは当たり前になっていました。
🍎頭に壁を作ったら、物事がうまく運ぶようになりました。
ある日気がつきました。全てが同時に降りかかってきて、八方塞がりだと思っていたこれらの課題。実はひとつひとつ、独立した別の問題なのだということです。
全て、書き出した上で、優先順位をつけて、今、手をつけていること以外は、考えないように頭に壁を作ります。一つ一つ切り分けて考えると、解決できないことは何もありません。起きてもいないことを想像して心配したり、過去の怒りの感情を思い出して苦しくなることはもうやめました。
また、人のせいにしないこと、誰のものでもない自分の人生を、覚悟をきめてよくしていくこと。そう心に誓いました。そして、一つずつ頭を使って行動を変え実践していきました。下記が筆者が実際にやったことです。今読むと、当たり前のことにも見えます。
1.怒ることを一切やめて、家族とは協力し合うように自分が態度を変える。 2.「終わらない片付けはない」と自分に言い聞かせ、コツコツと荷物を片付ける。 3.介護は、人として目の前にいる、お世話になった人を助けるんだと覚悟を決める。 4.お酒をやめて人付き合いを減らし、仕事に集中して優先順位をつけ、淡々とこなす。 5.NGO運営やボランティア活動などは、しばらくお休みにするように協力を求め整理する。 6.大事な手続きや書類は、逃げずにしっかり確認して、早めに処理する。 7.自分の家計を見直して経費削減を図ったり、実親に事情を打ち明けて相談する。 8.子どもとは、冷静に話し合い、進路を決め、協力をお願いする。
🍎崖っぷちから絶対抜け出す! そのために自分が変わる
最後に、「崖っぷちから絶対抜け出す!」というのが、実際に書いて机の前に貼った言葉です。またこんな生き方がしたいと、素敵な詩を印刷してその横に並べました。
覚悟を決めれば、行動が変わります。行動が変われば気持ちが変わり、それが周りを変えます。そして状況が改善し、道が開けます。
何よりも、人の態度は自分の鏡なのだということにも気づかされました。自分を大切にすることは家族をも大切にすることだと。気がつくのが遅すぎましたね(笑)。
そしてようやく、50代半ばで無事、トンネルを抜けました。そして張り紙「崖っぷちから絶対抜け出す!」も壁から外すことができました。
最近では、50代も終わりに近づき、だんだん、頭の中に壁を作らなくても、忘れてしまいます(笑)。少し図々しくなって、お腹を壊すことも、自分を責めることも少なくなりました。